動物モデル構築サービス

遺伝子治療は、従来の薬物療法とは異なり、体内の特定遺伝子の発現を制御することで治療効果を得るアプローチです。現在、一般的に用いられている遺伝子治療戦略には、正常遺伝子の導入(遺伝子補充療法)、欠損遺伝子の修復(遺伝子編集療法)、および遺伝子置換療法などが挙げられます。

これら遺伝子治療戦略の有効性を検証するためには、遺伝子欠損モデル、疾患モデル、薬物誘導モデルやタクターモデリングなど、さまざまな動物モデルが必要不可欠です。
サイアジェンでは、モデル動物に基づく国際水準のCROプラットフォームを構築し、独自に開発したTurboKnockout®技術およびCRISPR-Pro®技術を活用することで、遺伝子編集動物モデルの迅速かつ効率的な作製を実現しています。

さらにCyagenは、手術疾患モデルや遺伝子治療ベクターモデルの構築サービスにも対応しており、多様な研究ニーズにお応えします。

 
遺伝子改変動物モデルの精選:
遺伝子治療は、希少疾患、神経系疾患、眼科疾患をはじめとするさまざまな遺伝性疾患や慢性疾患に対して新たな治療法を提供する可能性を秘めています。
Cyagenは、希少疾患モデル、神経疾患モデル、眼科疾患モデルなどの幅広い汎用動物モデルに加え、その他の遺伝子治療向けにカスタマイズされた動物モデルの構築にも対応可能です。
 

サービス項目カテゴリ

疾患の例

遺伝子改変方法

希少疾患モデル

血小板増加症、Temple症候群、X連鎖遺伝性精神遅滞症候群など。

過剰発現、干渉、遺伝子編集

神経系疾患モデル

自閉症、発作性の非運動誘発性性ジスキネジア、滑脳症など

眼疾患モデル

先天性近視、湿性黄斑変性症、家族性滲出性硝子体網膜症など

代謝疾患モデル

高コレステロール血症、感受性アテローム性動脈硬化症など

遺伝子治療のカスタマイズモデル

さまざまな遺伝子調節細胞、ラット/マウスモデル

 
マウスリソースライブラリの例の精選:
Cyagenの「レッドマウスリソースバンク」は、遺伝子ノックアウトマウス、条件付きノックアウトマウス、および多数の変異マウス種類をカバーし、強力なデータベースより便利な体験を提供し、研究者はオンラインで検索、設計、遺伝子編集案を最適化して研究データと成果を比べることができます。例えば、筋萎縮性側索硬化症(ALS)に関連する遺伝子が多くあり、これらの重要な疾患遺伝子に対して、一連の遺伝子改変動物モデルを開発します。マウスリソースバンクにおける保存状態は、生体または凍結精子で、Cyagen のモデルマウスのカスタマイズ/繁殖業務に合わせて、短い納期で遺伝子治療動物モデルの構築に役立ちます。

疾患タイプ

KO、CKO敲除小鼠KO、CKOノックアウトマウス現品

筋萎縮性側索硬化症(ALS)

SOD1

TREM2

UNC13A

CCNF

C9ORF72

OPTN

PON2

ANXA11

PON1

NEFH

NEK1

SETX

VCP

PPARGC1A

GLT8D1

TRPM7

VAPB

EPHA4

GLE1

PARK7

UBQLN2

CCS

ERBB4

……

 
手術モデルの精選:
現在、遺伝子治療研究の分野では、手術や薬物誘導を含む後天的なモデリングで動物疾患モデルを確立してAAV注射による治療を行うこともあります。Cyagenは強力で効率的な手術疾患モデルチームがあり、精神性疾患、心血管疾患、代謝性疾患に限らず、さまざまな手術モデルサービスをお客様に提供するとともに、新たな手術疾患モデルの開発にも積極的に取り組んでいます。弊社はさまざまなモデリング技術に精通し、遺伝子治療研究者のニーズに応じて、AAVベクターの構築から体内注射までのタスクが対応可能なので、ワンストップサービスの高品質の体験を提供します。
 

カテゴリ

疾患名

動物モデル

モデリング方法

精神性疾患

うつ病

マウス

総頸動脈結紮術

更年期欝病/骨粗鬆症

マウス

卵巣摘出術

心血管疾患

大動脈硬化症

マウス

大動脈縮窄術

脳卒中

マウス

中大脳動脈塞栓術(MCAO)

心筋虚血

マウス

冠状動脈結紮

代謝性疾患

肝臓損傷

マウス

肝臓の虚血再灌流

腎虚血再灌流損傷

マウス

腎摘出術

 
遺伝子治療ベクターのモデリング:

遺伝子治療ベクターモデリングとは、局所注射または全身注射によって、病原遺伝子を搭載したウイルスベクターを用い、動物の全身あるいは特定組織に疾患表現型を誘導する技術です。これにより、今後の新たな治療実験に向けた準備を行うことが可能となります。一般的には、ホモ接合性の致死性疾患モデルや、特異的な組織・細胞疾患のモデリングに適用されます。

● B型肝炎ウイルス(HBV)モデルのモデリング

 HBVのB型肝炎モデルは、静脈内投与により作製します。AAVウイルスベクターを利用してHBVウイルスゲノムを動物体内に導入し、HBV持続感染モデルを構築します。
 この方法は、成功率が高く、均一性・安定性にも優れ、適用範囲が広いという利点があります。これにより、B型肝炎治療薬の開発期間を大幅に短縮することが可能です。

● バセドウ病(GD)モデルのモデリング

 バセドウ病(GD)は、臓器特異的な自己免疫疾患であり、成人の甲状腺機能亢進症の主な原因となっています。約20~50%のGD患者は、グレーブス眼症(GO)を合併し、眼球突出、腫れ、複視、視力低下などの症状がみられますが、GOの発症メカニズムは依然として十分に解明されていません。

 現在のGO治療法には依然課題が残されており、新たな管理戦略の開発が急務となっています。
 本モデルでは、ヒト甲状腺刺激ホルモン(TSH)受容体サブユニット(Ad-TSHRA)を発現するアデノウイルスを、BALB/cマウスの頬部筋肉に9回注射することでGOの誘導を行います。所定のタイミングで、眼窩組織および甲状腺組織に対する組織学的検査を行い、甲状腺機能や血清自己抗体・総チロキシン(T4)レベルを動態的にモニタリングして評価します。

 

サイヤジェン遺伝子治療の典型的な研究事例
 
中国科学院の生化学細胞生物学研究所の周斌研究チームと交通大学の国際婦幼保健院の黄荷鳳チームは、Circulation雑誌で「In Vivo AAV-CRISPR/Cas9-mediated Gene Editing Ameliorates Atherosclerosis in Familial Hypercholesterolemia」という文章を発表しました。この研究では、AAV-CRISPR/Cas9システムはLDLR変異を持つマウス(サイヤジェン構築)のDLR遺伝子補正が、LDLR発現を部分的に修復し、LDLR変異中のアテローム性動脈硬化を改善することを発見し、FH患者に潜在的な治療方法を提供します。詳しくはこちらをクリックしてください。

 

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