緑色蛍光(GFP)トランスジェニックマウス

緑色蛍光(GFP)トランスジェニックマウスは、Creマウスとして、再生、発育、免疫(腫瘍免疫、移植免疫と免疫系の相互作用機序等)、細胞生物学等の研究において欠かせない試験材料であり、生物学の様々な分野に幅広く応用されています。

 

 

GFPトランスジェニックマウスのプロモーターはbeta-Actinであり、発現方式は全身発現として、赤血球と毛髪以外に、残りの細胞は全部励起光で直接に蛍光が見えます。マウスの表皮は緑色を呈し、自然光でも見えます。EGFP遺伝子はpCAGGSベクターに構築され、このベクターは、トリβ-actinプロモーター、CMVエンハンサー、β-actinイントロンおよびウシグロブリンpolyA信号を有します。

 

1. 主な特徴

  • 乳腺腫瘍の自然発生率が低く、化学物質により乳腺と卵巣腫瘍を誘発するのが難しいです。
  • 眼部欠損は12%あり、個眼または無眼球は、雌マウス16.8%、雄マウス3%となっています。コルチゾンにより口蓋裂が誘発され、その発生率は20%となっています。
  • 放射性物質に対する耐力が中等です。補体の活性が高いです。免疫寛容が誘発しやすいです。
  • 結核菌に敏感です。エクトロメリアウイルスに対し一定の抵抗力があります。
  • インターフェロンの発生量が高いです。
  • アルコール中毒性が高く、アドレナリン系脂質の濃度が低いです。百日咳ヒスタミン感受性因子に敏感です。
  • よく基準とされる近交系であり、多くの突然変異遺伝子に遺伝子背景を提供しています。
  • その主な特徴は近交系マウスであり、試験結果の精度が高く、比較性が良好で、ストレス反応が均一となっています。

 

2. 応用分野

  • マウス細胞または組織追跡。
  • 腫瘍学、生理学、免疫学、遺伝学研究においてよく使用される品種です。
  • また、EGFPトランスジェニックマウスから分離された細胞は、EGFPプラスミドを感染する野生型マウス初代細胞より培養しやすいことがあります(サイヤジェンよりEGFPマウスが提供可能)。

 

Reference:

Okabe M, Ikawa M, Kominami K, Nakanishi T, Nishimune Y. 'Green mice' as a source of ubiquitous green cells. FEBS Lett. 1997 May 5;407(3):313-9. DOI: 10.1016/s0014-5793(97)00313-x. PMID: 9175875.

 

>>サイヤジェンはEGFPマウスをご提供しますので、ご興味をおもちいただけましたら、お気軽に[email protected]までお問い合わせください。

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