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floxマウス

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2021年6月21日

Floxマウスとは、ある遺伝子のあるエクソンの両端にそれぞれLoxP配列を組み込むことです。この配列はFlanked by LoxPであり、つまりFloxマウスと呼ばれます。このFloxマウスは、一般的にターゲティングベクターの設計と構築、胚胎幹細胞の組換え、胚盤胞のマイクロインジェクション、キメラのマウス継代により得られます。このマウスは、Creマウスと交尾し、Creの発現により、二つLoxP部位配列の組換えを介することで、二つLoxPの間の配列をノックアウトします。異なるCreマウスのCre発現に組織/細胞特異性があるため、上皮細胞、胸腺細胞、T細胞、B細胞、心筋細胞、腸管、肺等の異なる組織、細胞の特異性により目的遺伝子をノックアウトする目的を実現できます。

 

1. floxマウスの応用:

  • 胚致死型遺伝子の遺伝子ノックアウトマウスを製作できます。
  • 特定組織または細胞における目的遺伝子の機能性研究に使用されます。
  • その他誘導システムによりCreまたはFlpプロモーターの発現を制御することにより、時空上に遺伝子ノックアウトの発生を制御することができます。

 

2. floxマウスの製作原理:

遺伝子ノックアウトは、80年代から発展してき、マウス胚胎幹細胞の高い組換え効率により、遺伝子をノックアウトまたはノックインする新型分子生物学技術です。

一般的な遺伝子ノックアウトは主にDMA同種組換え原理を応用し、設計した同種フラグメントで標的遺伝子フラグメントを代替することにより、遺伝子ノックアウトを実現します。

 

floxマウスの製作プロセス:

  • ターゲティングベクターの設計と構築
  • ESエレクトロポレーションとモノクローナルの選別
  • 陽性クローンの鑑定
  • 細胞または胚盤胞のマイクロインジェクション
  • 偽妊娠の雌マウスへ胚盤胞の移植によるキメラまたはF0の取得
  • キメラと野生雑交によるF1世代遺伝子ノックアウトマウス

 

floxマウスの検査評価方法:

  • ベクター鑑定:ベクター構築後、酵素切断およびシークエンシング結果を提供します。
  • 感染が成功したかを判断:ES薬剤のスクリーニングとモノクローナルの選別。
  • ベクターフラグメントを整合するかを判断:ES陽性クローンPCRおよびSouthern Blot鑑定結果。
  • 核型が正しいかを判断:得られた陽性クローンES細胞をスクリーニングし培養を拡大した後、ステップごとに核型検査を実施しなければ、マイクロインジェクションの際に生殖系転移のキメラを得られません。
  • ヘテロ接合体マウスの遺伝子型を判断:マウスの尾を切りDNAを抽出し、PCR検査およびシークエンシング分析を実施します。

 

 

コンディショナルノックアウトマウス 

コンディショナルノックアウトマウスは、遺伝子ターゲティングにより、二つのLoxP部位を目的遺伝子の一つまたは複数の重要なエクソンの両端に組み込みます。このマウスは、Cre酵素発現マウスと雑交する前に、その目的遺伝子の発現が正常です。組織特異的Cre酵素発現マウスと雑交した後、特定の組織または細胞からこの遺伝性をノックアウトすることができ、この遺伝子がその他組織または細胞における発現が正常です。

コンディショナルノックアウトマウスの適用範囲は:

  • 胚致死性を有する目的遺伝子に対する研究に使用されます。
  • 特定の組織または細胞における遺伝子の生理病理機能に対する研究に使用されます。
  • Cre発現を制御するその他誘導システムと結合することにより、ある遺伝子の発現を時間と空間で同時に制御することができます。

 

コンディショナルノックアウトマウスの設計は、Cre/LoxPまたはFlipe/Frt原理を利用しています。全部部位特異的レコンビナーゼシステムです。ここではCre/LoxPシステムを例とします。例えば、ノックアウトする標的DNA配列の両端にそれぞれ一つのloxP配列を組み込むことにより、flox (flanked by loxP)マウスを取得します。floxマウスを細胞特異的Creを発現するマウスと交尾、繁殖させることにより、特定細胞において目的遺伝子がノックアウトされたマウスを取得し、即ちコンディショナルノックアウトマウスとなります。また、Cre発現を制御するその他誘導システム(例えばCreERT2)と結合すると、ある遺伝子に対し時間と空間で同時に制御することができます。

>> コンディショナルノックアウト(cKO)マウスはどうやって構築しますか?

 

Cre/loxPシステムは、ファージによるものであり、部位特異的DNA組換えを介することができます。このシステムは二つの構成成分からなります:一つは長さ34bpのDNA配列(LoxP配列)であり、中に二つの13 bp逆方向反復配列と一つの8 bp核配列があります。LoxPの方向は中央部にある8つの塩基によります。このLoxP配列は、Creレコンビナーゼが識別する部位です。もう一つはCreレコンビナーゼです。ファージがエンコードする343個のアミノ酸からなるタンパク質です。Creは二つのLoxP部位の組換えを介し、二つのLoxPの間にあるDNA配列の欠失を引き起こすことができます。CreレコンビナーゼcDNAを遺伝子工学的な手段で組織または細胞特異的プロモーターに組み込めば、Cre組織または細胞特異的発現のCreマウスを得られ、Creツールマウスとも呼ばれます。Floxマウスと交尾した後、コンディショナルノックアウトマウスが得られます。

>>コンディショナルノックアウトの原理:Cre/loxPシステム

 

サイヤジェンはコンディショナルノックアウトマウスをご提供しますので、ご興味をお持ちいただけましたら、お気軽に[email protected]までお問い合わせください。

 

サイヤジェン株式会社について

サイヤジェン株式会社は15年間の発展を経て、全世界の数万人の科学研究者にサービスを提供しており、製品と技術は直接にCNS (Cell、Nature、Science)の定期刊を含む5,200余りの学術論文に応用されています。弊社の「ノックアウトマウスライブラリ」は低価格だけでなく、遺伝子名称を入力すれば、ワンクリックで注文まで操作できます。 ノックアウトマウスノックインマウスコンディショナルノックアウトマウストランスジェニックマウスGFPマウス免疫不全マウス無菌マウスなどのカスタマイズサービスを提供する以外、専門的な手術疾患モデルチームがあり、多種の複雑な小動物手術疾患モデルも提供できます。

 

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